「もういいです」──私の心を突然突き刺した、たった一言
職場で「もういいです」と言われたことがあります。
その瞬間、胸の奥がズキッと痛くなりました。
でも、その日の出来事には、
少しだけ“前ぶれ”のようなものがあったんです。
二度も起きた異変──倒れた魚の箱
あの日、上司がリフトで魚の箱を倒してしまいました。
しかもそれは、一度ではなく二度も。
私は散らばった魚を急いで拾って、必死で片付けていました。
「少しでも早く戻らないと」
「手伝ってあげないと」
そんな思いで、黙々と作業していたんです。
遅れたことで怒られた理不尽さ
でも次の現場に行くのが遅れてしまっていたようで、
班長が来て、
「何してるんですか?」
とキツめに言われました。
「魚を拾ってました」と説明すると、
不機嫌そうに、
「20分も?」
と言われて…。
私は「捨てに行ったりもしてたので」と答えたのですが、
班長は鼻で「フン」と言って去っていきました。
「もういいです」──心が崩れた瞬間
焦りながら現場に走っていくと、
その班長が入口で待ち構えていて、
「〇〇さんはずっと魚を拾っててください!」
と怒ったように言われました。
私は「もう終わったよ」と答えたのに、
班長は遮るように、
「もういいです!」
と、突き放すように言って去っていきました。
その瞬間、
胸の奥で何かがズキッと音を立てて崩れた気がしました。
「私、何か悪いことしたのかな」
「ただ手伝っただけなのに…」
その日の私は、
悲しさと悔しさでいっぱいでした。
後になって見えてきた“小さな違和感”
でも今なら、少し違う角度で見られるようになりました。
上司が箱を二度も倒したこと。
あの日の流れの不自然さ。
胸に残った違和感。
「もしかしたら、神様が“辞めるきっかけ”をくれたのかもしれない」
そんなふうに思うことが、今の私にはできます。
あの日の私は、ちゃんと頑張っていた
助けたいと思った気持ちは、嘘じゃない。
あのとき私は、自分にできることを精いっぱいやっただけ。
その行動は、
今の私が胸を張って「誇れる部分」だと思っています。
あの日の私は、間違っていなかった。
💬 同じように傷ついたあなたへ
理不尽な言葉で心が痛んだのは、
あなたがまっすぐに頑張っていた証です。
私も同じように、突然の言葉で心を折られたことがありました。
でも、あの日の自分は間違っていなかったと、今ははっきり言えます。
誰かの不機嫌や都合で放たれた言葉は、
あなたの価値を決めるものではありません。
どうか自分を責めすぎないでください。
あなたは、その日その場所で、本当に頑張っていました。
